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「レザーノフフォンド」からの手紙

 ロシア・クラスノヤールスクにある「レザーノフフォンド」に、レザーノフ来航に関する日本語資料と翻訳の『日本滞在日記』を送ったところ、返事が来ました。
 この団体は「レザーノフ博物館」設立を目指しています。ここと共同で、レザーノフのことだけでなく、善六を中心にロシアに残った漂流民のことを調べることができるかもしれません。ひとつ突破口が開いたような気がします。
 ここにその手紙の訳を掲載します。

 拝啓
感謝をこめて、あなたが送ってくれた翻訳本と資料を受け取ったことをお知らせします。
レザーノフと彼の日本遠征についてあなたの意見を、私たちはとてもうれしく思っています。
私と、私たちの団体は、あなたの翻訳本によって、多くの日本人がロシアと日本の関係に対する歴史的な事実についての考えを変えてもらいたいと望んでいます。
ですから私たちは、共同研究というあなたの提案を喜んで受け入れたいと思います。
あなたが、レザーノフの記念碑(これは一時的なものですが)の写真も掲載されたレザーノフについての論文を発表したことを知っています。金倉さん宛てに2部か3部送っていただけないでしょうか。
あなたが関心をもつ情報について、私たちが入手できるものについて、協力することをお約束します。
最後に私たちの団体に関心を示してくれたことにもう一度感謝します。

敬具   

ハーバラ・エフゲニー  

大島幹雄様


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