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週刊デラシネ通信 今週のトピックス(2001.10.16)
レ・クザンがやってくる

 10月末、フランスから三人組のサーカス『レ・クザン』が来日します。
 1999年の来日公演から二年ぶり、『レ・クザン』としては、四回目の来日になります。
 『レ・クザン』とは「いとこ」の意味、とはいってもこの三人、いとこ同士ではありませんが、いとこ以上に仲のいいグループです。

 この三人とは古い付き合いになりました。いまから十二年前のことになりますが、前の会社をやめて、いまの会社ACCに入社したとき、彼らのうちのふたり、ジュリスとクリストフにヨーロッパで出会ったのが最初、それから市川にあったサーカスレストランに出演するために二度来日、二度目の公演の時、もうひとりのメンバーロロに会いました。
 彼らはアクロバット、クラウン、ジャグリングとして一流とはいえないまでも、そこそこのレベルの芸人として、活躍していました。ただ彼らは大きなサーカス団に雇用されるのではなく、仲のいい三人で自分たちのショーをつくりたい、そしてそれをもって世界をツアーしたいという夢を持っていました。
 二度目の来日の時、サーカスレストランの仕事のあと、横浜で一カ月ショーをする機会がありました。この時は、この三人の他にふたりの女性パフォーマーも一緒だったのですが、みんなで工夫しながらひとつのショーをつくりあげました。これが『レ・クザン』のスタートになりました。いまから11年前1990年のことです。
 フランスに戻った三人は、アクロバット、クラウン、ジャグリングを組み合わせながら、サーカスとヴォードビルを一体化させたショーをつくりあげます。彼らのショーの良さは、自分たちの世界にとじこもるのではなく、あくまでもエンターテイメント、観客をどう楽しませるかを出発点にショーをつくりあげているところにあるといえます。自分たちも楽しむけど、観客に楽しんでもらいたい、そのためにいままでやったことのないバレエなどの練習にも取り組みました。今回も公演される『セ・パ・ドマージュ(こんなのふつうさ!)』は、何年もリハーサルを重ねてつくりあげた作品です。
 自分たちでショーをつくりたい、そして世界をツアーしたいという夢は実現しました。完成度の高い、そして世界に通用するエンターテイメント性はフランス文化省の高い評価を得て、海外各地で公演することになります。

 素顔の三人もいい連中です。練習する時はびっしっとやりますが、自由時間になれば、みんな好きなことに熱中します。日本食大好き、お酒大好き、遊ぶこと大好き。彼らはエピキュリアンとして幸せな生活をおくっているといえるかもしれません。
 そんな彼らの元気で底抜けに明るい、そして楽しいステージに是非触れてもらいたいと思います。特に今回は『セ・パ・ドマージュ(こんなのふつうさ!)』が見られる最後になります。今年一杯でこの番組を終え、新しい番組つくりに入ります。茶目っ気たっぷりの日本語を聞くのもこれが最後です。まだ見ていない方は是非、この機会に見て下さい。公演情報、彼らの詳しいプロフィールは、下記のアドレスにリンクして下さい。
 東京、大阪の会場には私もいる予定です。


『セ・パ・ドマージュ(こんなのふつうさ!)』の詳しい公演スケジュールと
レ・クザンのプロフィールは、ACCのHP
http://www3.alpha-net.ne.jp/users/accircus/news/le%20cousins2001.htm
をご覧になって下さい。


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