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編集後記

2002年4月号

 4月はしんどい月だった。救急車にまで乗ってしまった。身体の管理がなっていなかったと思う、つくづく情けなくなる。エンマが来て有頂天になってしまい、他がなんにもみえなくなってしまった、ということもあると思う。野毛も雨で中止になったりと、散々な月だった・・
 身体の管理は少し考えなくてはならないが、こんな時野毛の福田さんがいう野毛のモットー『めげない、こりない、あきらめない』という意味の重さをしみじみ噛みしめている。欲望に忠実に生きていこうと思うと、どうしたって、ぶちあたってしまうさまざまな障害、そんな時この言葉が生きてくる。別に人のためにやっているのではないのだから、自分のためにやっているのだったら、めげなくてもいいし、こりなくてもいいし、だからこそあきらめないという力が湧いてくるのだと思う。
 この精神というか、馬鹿馬鹿しさというのは、野毛大道芸が中止になった日曜日、「一千代」の誠チャンが、雨で当日はけるはずだった鰻弁当50人分を、「どうすんの、雨だよ、今日は」という確認の電話が来たのにも関わらず、酔っぱらって、いいよと答えてしまい、あとでどうしよう50人分の鰻丼弁当とぼやいていたことにつきるような気がする。こんなことの繰り返し、それが野毛のスピリットなのだと思う。
 野毛で始まり、野毛で終わった4月、身体はしんどかったけど、ちょっとディープな野毛に会えてよかったかな、そんな風に納得しちゃっている。(クマ記)


 どういうわけでしょうか。私は野毛大道芸を見られない運命のようです。なぜちょうどいいタイミングで仕事が入りますか? でも今年は運命に逆らって、大道芝居だけは見に行っちゃったのです。そのときパンフレットも買えたのです。パンフレットの写真を眺めながら、どんなんかなーと想像をたくましくするのです・・・ひーん。
 しかし、野毛の町の面白いところは、イキイキと目を輝かすオヤジさんたちがいっぱいいるところでしょうか。大道芝居には、いまどき珍しく、若者をよせつけないオーラがみなぎっていました。まあ内輪ウケなんですけど、あんなに愛嬌のあるオヤジの集団(舞台の上も下も)には、そうそうお目にかかれません。開放的ムラ祭り、ばんざい!(おおのやすよ)


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