月刊デラシネ通信 > その他の記事 > 編集後記 > 2002年1月号
少しリニュアルした1月号でしたが、いかがでしたでしょうか。
デスクの大野がいまはりきってリニュアルを準備しています。誌面がどのように変わるか楽しみにしてください。
いま去年早稲田でやった講義のレポートの採点をしているところ。50近くのレポートを読むことになってしまった。大体原稿用紙で4、5枚の分量なのだが、結構中身が濃いのに驚いている。みんな猫サーカスや、ボリショイサーカスを見に行ったり、手ごわい文献資料に挑戦したりと、努力のあとが見える。普段はサーカスとかクラウンといったテーマに触れることはないのだろうが、民俗学や社会学、演劇、映画とかと関係することも多いので、自分なりになにか調べようという気に駆り立てられるのかもしれない。一生懸命書いているのが、よくわかる。こうなるとこちらも真剣に読まなくてはいけなくなる。とんだ荷物を背負ってしまったことになったわけだが、ちょっと嬉しくもある。前に早稲田で何回か教えたことがあるが、その時も学生たちは、なにかに飢えているのではないかと感じたが、今回は特にそれを強く感じている。
少子化にともない、学生を集めなくてはならない大学が、学生にへつらっているような気がしてならないのだが、実際はそんなへつらってもらうのではなく、挑発してもらうことを、学生は望んでいるのではないだろうか。
自分の大学時代もそうだったが、何かを探したいと思って大学に通っていた。飢えていたのだと思う。そんな時に自分はロシアアヴァンギャルドに出会ったわけだが、食いついたきっかけは、自分がまったく知らない世界がそこにあったからだ。知らない世界だからこそ、知りたい、だからいろいろ文献を探し、読みあさることになった。今回レポートを出した学生から、サーカスとかクラウンのことを調べようと思う人たちが出てくるかどうかはわからないが、なにか新しい世界、知らない世界に少しでも触れられるきっかけになったのであれば、それはそれでひとつの収穫だったのかもしれない。採点を提出するまであと4日、だんだん読むのに気合が入ってきた。(クマ)
くじけそうな気持ちを励ましながら、デラシネ大改造に取り組んでます。ふひー。記事多すぎっす。
こんどのリニューアルは、トップページをフレームにしたり、カウンターを充実させたり、といったところが目玉です。近日公開!お待ちあれ!(おおのやすよ)
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