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クマの観覧雑記帳

『なななの季節総集編』

日 時  2002年1月11日午後7時30分−9時
会 場  planB
出演者 ななな、重森一(ゲスト) 


 去年4月から始まったななちゃんのソロライブシリーズ『なななの季節』の最後、冬編『総集編』。
 いままで春と秋編を見たのだが、新しい分野を切り開きたいという意欲はわかるのだが、空回りしているなあという気がしたし、袋小路に入ったかなという感じもあった。
 今回は総集編ということで、旧作を中心に組み立てた構成。旧作といってもオチとか構成は少しずつ変えている。今回は肩の力が抜けた感じで、楽しんで見れた。
 今回はゲストが重森というどちらかというと、重く暗い内容のネタを得意とするパートナーで、構成的にどうかなと心配だったが、これもうまくはまっていた。
 笑わせ方にはいろいろあると思うのだが、ななちゃんの場合は、状況設定やオチで、シャープな切り口で笑わせるというよりは、むしろなにげない小さなプロセス、そしてその繰り返しで笑わせるというところに持ち味があるような気がする。これもクラウニングにとっては大事なことだと思う。
 例えば、最後に演じた『待つ女』でコンパクトをもち、化粧を整えながら、それをしまう時に指をはさむのだが、それを大げさにでなく、まるであたり前のように指を抜くのだが、そのさりげなさで笑わせる。それを繰り返し演じていたが、こういう笑いのとりかたがななちゃんらしいところじゃないかと思う。
 ソロを一年で4回やるという宿題を自分で課し、それを終えたいま、次のステップが大事な気がする。


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