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クマの観覧雑記帳

『カバBVol.4 タマ』

日 時  2002年1月24日午後7時30分−9時
会 場  planB
出演者 センチュリー神山、こうじ、トガ、まるちゃん、
      安田太朗、VJコミックカット


 お題を決めての公演の2回目。前回の「時間」よりは、まとまりがあったし、テーマに即した番組が多かった。ただテンションが全体的に低い気がした。こじんまりまとめた、そんな印象だな。
 人数が少ないというせいもあるのかもしれないが、元気がない。
 今回の一番の収穫は、こうじの maruo。これは去年からやっているものだが、改良がほどこされている。
 いくつも穴があけられている球体に入り込んで、パフォーマンスをする作品なのだが、抽象的なオブジェと一体となるというアイディアに、最初はうちのめされたのだが、そこだけで終わって進歩がなかったのが口惜しかった。なんでもいまつかっているふくろこうじという芸名は、この作品をやるためにつけたという。球体に入って身動きとれない、その状況で、頭と足、手をいろいろ穴から出すところで終わっていたが、今回は歩いて動いたのがよかった。客席まで行って、お客さんの靴をとりあげ、それを手にはめ、逆立ちしているように見せたのは秀抜。ずいぶんと良くなった。この作品は絶対に、練れば練るほどよくなるので、是非この調子で練り上げてもらいたい。
 VJコミックカットは、あいかわらず旺盛な創作意欲。寅さんシリーズの新作を見せてくれたが、おおいに笑わせてもらった。
 ゲストのセンチュリー神山は、例の慌てふためくマジシャンのネタ。このシリーズも笑わせてくれる。ツボをきちんと押さえたつくりはさすがである。
 あとの番組は、作品まではいたっていない、エチュードの段階。
 カバBも四回目にして、早くも大きな曲がり角にたたされている感じがする。


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