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【連載】モスクワスクラップ帳

第54回

2006年5月のモスクワの週刊誌『論拠と事実』からスクラップした記事。

2006年5月19号
 古代寺院の謎
 エイリアン−これは私たち自身よ
 ロシア風デザインのなかでのカンヌ
2006年5月20号
 ゲルギエフ「古いペシミストはもうたくさんだ」
 オクジャワフェスティバル
 オレグ・ヤンコフスキイ「アスファルトを通してパステルナークへ
2006年5月21号
 私たちの映画は繁栄しているのか没落なのか
 プロ相撲
 古代の建築技術
 オルロワのサーカス
2006年5月22号
 当惑するヌレーエフ
 モスクワスタイルのジャズ


2006年5月19号

古代寺院の謎

ムルダシェフ探検レポート。
エジプトやシリアなどにある巨大寺院は巨人たちの機械によってつくることが可能であった。この古代寺院の秘密、特徴について。巨大な円柱からエネルギーがつくられた。

エイリアン−これは私たち自身よ

ピョートル・フォメンコアトリエの中心女優、ガリーナ・チューニナへのインタビュー。彼女はいまや大ヒット映画「ナイト・ウォッチ」、「デイ・ウォッチ」のヒロインとして有名。この映画に関してのインタビュー。

日本でも翻訳本が出版され、映画も公開された「ナイト・ウォッチ」。あまり評判をきかないが、どうだったのだろう。スカったのだろう。

ロシア風デザインのなかでのカンヌ

5月17日からはじまるカンヌ映画祭について。ロシアからの公式参加作品は、ニコライ・ホメリカの「999」一作のみ。期間中、会場ロビーにはエイゼンシュタインのスケッチが展示されることになっている。

この映画についての評価を日本では見なかった。エイゼンシュタインのスケッチ展には興味がある。どんな内容だったのだろう。


2006年5月20号

ゲルギエフ「古いペシミストはもうたくさんだ」

『論拠と事実』の編集長とゲルギエフとの対談。文化の発展こそが、国を豊かにする。ゲルギエフはいまホールの改築や新築にかなりの労力をさいている。その大きな理由となったのは、20年前にはじめて訪れた日本。全国至る所に設備の整ったホールがあった。世界的に有名な作曲者がいない日本になぜこれだけ立派な、たくさんのホールがあるのか不思議だった。

日本でも人気の指揮者ゲルギエフ。この日本のホールについてのくだりは、なにか逆説的で、皮肉のようにも感じたのだが・・・

オクジャワフェスティバル

5月18日−24日までゲストを日替わりにした「友を呼ぼう」と題されたオクジャワに捧げる夕べが開催される。場所は現代戯曲学校劇場

相変わらずオクジャワの人気は根強い。

オレグ・ヤンコフスキイ「アスファルトを通してパステルナークへ」

新しいテレビシリーズ「ドクトル・ジバコ」で弁護士コマロフスキイ役を演じるヤンコフスキイのインタビュー

このテレビドラマシリーズは、見たかった! モスクワの友人がビデオでも録っておいてくれるとうれしいのだが…


2006年5月21号

私たちの映画は繁栄しているのか没落なのか

映画界は活況を呈しているように見えるが、カンヌで一本も受賞することがなかったら繁栄しているといえるのかという読者からの質問。これに対して映画監督のシャフナザーロフが、今年はカンヌに招待された作品はなかった、カンヌだけでそれを判断するのはどうか、ロシア映画界は活況だといわれてもそれはまだまだささやかなもので、あと5年もすればほんとうに繁栄というレベルまで達するのではないかという答え。

ロシアでの映画ブームは、ある意味商業映画と賞狙いの作品が支えているといっていいかもしれない。その意味でいまの活況ぶりをそう喜んでばかりはいられないという気がするのだが・・・

プロ相撲

写真記事 モスクワで、「レスラーが呼んでいる」という職業相撲の試合が行われた。

名古屋場所で一番の話題となったのはロシア人関取露鵬の暴力行為だったが、このような大会がモスクワで行われたということは、ロシア人相撲取りがますます増えてくるということではないだろうか。

古代の建築技術

ムルダシェフ探検レポート。ピラミッド建築の謎について。これを建築するために見えない力、エネルギー、古代人だけが知っている秘密があったのではないか。

オルロワのサーカス

 今年は映画「サーカス」が上映されて70周年にあたる。初めて公開された時に、どれだけの観客が映画館に押し寄せたか、この映画のシナリオをめぐって、監督のアレクサントロフとペトロフ兄弟とのもめごと、フィルムをめぐってのトラブル、さらにはオルロワの大砲のシーンでの信じられないようなトラブルなど、この映画をめぐっての裏話。

私は、この映画を日本で最初に見たひとりだった。税関の試写室でエイゼンシュタインの長年の同僚がつくったサーカス映画と胸をふくらませて見たのだが、その内容にがっくりしたことを昨日のことのように覚えている。スターリン時代の真っ只中、粛清が次々に行われた時代に、ずいぶんとお金をかけたスケールの大きな映画であることはわかるのだが、そのスターリンににじりよるような内容に反吐がでそうだった。しかしこの映画にこんな裏話があったとは・・・。いろいろ感慨深い記事であった。


2006年5月22号

当惑するヌレーエフ

 天才バレリーナ、ヌレーエフのラストツアーで一緒だったビクトル・マクシーモフによる、知られざるエピソード

モスクワスタイルのジャズ

6月3・4日に「屋敷・ジャズ」というジャズフェスティバルが開催される。日本からもヒノカタマゼ(?)が参加。

誰なのだろう。この日本人アーティストは・・・

 
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