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カバレット・チッタ制作ノート4

制作側の反省点は、今回はたくさんありました。そんな反省や、見てくれた人たちの感想、さらには出演者の声などもまじえながら、カバレットチッタVol.2の総括をしていきます。。

カフェ・クマでは次回公演に向けてのご意見をお待ちしています!

 2月8日 終わった、終わった
 2月10日 ぞくぞく反響が・・・
総括編
 3月10日 反省会から


2月8日 終わった、終わった

2003年2月8日 土曜日 7:05a.m.

 いまやっと家に戻る。公演が終わったのは、2月7日の午後11時ちょい前。それから撤収、楽屋での簡単な打ち上げ、そして最終電車に乗れなかったメンバーが残っての反省会。長い一日だった。
 なんと言っても長い公演になったということだろうなあ。今回は。途中で帰ったお客さんもいたが、本当に申し訳ない。
 前回は自分自身がテンパリ状態のなかにあって、台風もあって、かなり興奮状態で、終わったということだけで、ある達成感があった。今回は、いろんな意味で収穫も多かったのだが、なんていうか、燃焼しきれないというところもある。それはひとつにはわかりきったことをきちんとダメだしできなかったということ、後手にまわったということだ。もうひとつは次ということがはっきりと視座にとらえることで、こうしたい、ああしなくちゃということが冷静に見えてきたということがある。
 不完全燃焼は、きっと自分のなかで、カバレットチッタを続けていこうことに確信がもてたからなのだと思う。
 一回一回が勝負、それを大事にしていきたい。
 カバチッタは、出会いの場、そして挑発する場なのだ。終電に乗れずに、川崎駅の近くの居酒屋に残ったメンバーの目がとてもよかった。満足していないという、あのギラギラ感。
 不完全燃焼だけど、とても充実感があった。
 たしかな手応えを感じている。

2月10日 ぞくぞく反響が・・・

2003年2月10日 月曜日 10:28p.m.

 それでなくても体調不良だったのに、朝まで飲んだりしているから、土曜日・日曜日そして今日と完璧にダウン状態だった。その間にカバチッタを見た人たちからぞくぞく感想が送られてきている。了解が得られるものについては、カバチッタ制作ノートのなかでも紹介していきたいと思っている。
 共通している意見は、見た人だったら誰でも感じたことかもしれないが、長かったということ。それと転換の間の悪さ、特に暗転が多かったということ。これは制作サイドの問題で、しっかりと受けとめなくてはならない。それと分煙化すべきという意見も複数の人たちからだされた。次回の時にはぜひ考慮しなければならないことだろう。
 ある意味ではっきりと反省点が見えてきたようにも思える。
 精算にまだ手を着けていないのだが、たぶんまた赤字になったと思う。これも制作サイドの大きな問題で、これをきちんと克服しないと、続けていこうにも、続けていけないということもある。
 いろんな意味で、問題がはっきりと見えてきたといえるかもしれない。

総括編

3月10日 反省会から

2003年3月14日

 カバチッタが終わって、一カ月以上経ってしまったが、やっとパフォーマーたちに集まってもらい、3月10日反省会を開いた。

 集まったのは、クラフトメンの神山一朗、Kaja、ふくろこうじ、サブリミット、VJコミックカット、アッパホッパーのDai。やっとビデオがあがってきたので、それを流しながら個々に感じたこと、全体の流れなどについて意見を出し合った。今回は特に意外な意見というのはなく、ある意味で反省点は共通していた。長い、暗転が多すぎ、つなぎが悪い、順番もまずかった、事前にミーティングの場がなかったのも問題などなど。
 問題点はかなり明確だった。これを実際にどう次の公演に生かすのか、これにかかっている。制作サイドから収支についての報告。今回も結果的には赤字に終わった。前回が台風にも関わらず、240人の集客があったのに対して、今回は金曜日といい曜日を設定、500円入場料もあげたのにもかかわらず、赤字がでたということは、制作にあたった私の責任が大きい。集客、広報の面で努力が足らなかったということは私の責任である。

 これを踏まえて次回をどうするか、むしろ反省会ではこの点についていろいろ意見がだされた。客席の問題、構成の問題について、出演者についても話し合われた。
 これは制作の斎藤氏も言っていたことだが、やはりどういうものになるのか、これについてはやってみないとわからないということがあったわけで、2回やったなかで見えてきたことを、これからどうしていくかということにかかっていると思う。

 構成・演出の問題は、最初からどうするべきか問題になっていたことではあるが、誰かを演出家としてたてるということよりは、とりあえずはパフォーマーサイドで構成を組み立てていくことしかないと思う。これはパフォーマーも二回やっていくなかで、おぼろげながら見えてきたものがあるはずだ。こんなネタがやりたいのだが、全体のなかでどう組み立てていくのか、これをパフォーマーたちが、アイディアを出し合い、まず組み立てるという作業が必要になるだろう。3つぐらいバシッとした芸(前回であれば、王輝の綱渡り、今回であればサブリミットのアクロバットや空中ブランコ)を決め、そのうえでそれぞれのネタをはめていくというやりかたもあるという意見もだされた。そのなかに、客席内でのパフォーマンスも組み入れ、流れのなかで異ジャンルのゲストを入れていくというのもひとつの手であろう。
 クラブチッタという大きな空間をまだ利用していないということもある。それは客席のつくりということもあるのだが、それをどう立体化していくかということも問題になるだろう。次回の話をするなかで、こんなパフォーマーに出演してもらったらという具体的な提案もあった。

 まだたしかに迷路のなかにいるとは思うのだが、とにかく必死になってもがかないと、じっとしても明かりは見えてこないわけで、いろんなことにトライすること、それが必要だし、それを調整していくのがプロデュース側の問題でもあるわけだ。
 いろいろな意味で3回目というのは、とても大事になることはまちがいない。今回の反省会は、3回目に向けての正式なスタートでもあった。
 がんばらねば。これからがプロデューサーの腕のみせどころでもある。


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