月刊デラシネ通信 > サーカス&パフォーマンス > パフォーマンス カバレット・チッタ制作ノート > 5

カバレット・チッタ制作ノート5

ぴあ・ローソンよりも整理番号の早い前売券はこちらから!
カフェ・クマでは公演に向けてのご意見をお待ちしています!

カバレット・チッタVol.3の見どころは「制作ノート5番外篇ここに注目」へ!

1 出演者決定
2 開催要項決定へ
3 BMXのJamus出演決定
4 大熊さんと打ち合わせ
5 客席レイアウト
6 スポンサー見つかる
7 打ち合わせ
8 チラシが出来た
9 券売作戦
10 チラシの折り込み
11 いよいよ本番だ!


1 出演者決定

2003年5月13日 火曜日 0:21p.m.

 5月12日 カバチッタ打ち合わせ。
 カバチッタVol3の開催日は、9月13日に決定していたのだが、この日出演者が全員集まる。
 今回はカバレットチッタスペシャルバンドとして、大熊ワタルさんとシカラムータをお願いすることになった。その演奏をビデオで見ながら、それぞれ予定している演し物をだしてもらう。
 スケジュールの点でペンディングになっていたサブリミットは、今回は出演できなくなったのはちと残念。
 今回出演するメンバーは
 初出演組は、山本光洋、三雲いおり、がーまるちょば、いながきあつき、ベリーダンスの松本真寿美、そのほかは、神山一朗、こうじ、Kaja、タルタルホスピタル、VJコミックカット、ダメじゃん小出らの出演決定。このほかに構成的にみて、欲しいパフォーマーの名が何人かでたので、あとで出演交渉することに。
 今回は客席をもっとダイナミックにつかいたいということが、大きなテーマとしてある。客席をつかってのネタもいくつか出される。それをもとに全体の流れを組み立ててみる。
 今日の話をもとに、大熊さんと打ち合わせ、そのうえで、パフォーマーたちにもう一回集まってもらうことになる。前回よりは制作スケジュールとしては、早く展開している。このペースでいきたいものだ。

2 開催要項決定へ

2003年5月22日 木曜日 11:10p.m.

 5月21日 クラブチッタと打ち合わせ
 6月15日からチケット売り出しということで、要項を詰める。今回はクラブチッタを土曜日あけてもらった。これはたいへんな英断。貸し小屋で貸せば、黙っても営業収入があがるのに、あえてカバチッタのためにその土曜をあけてくれた。なんとか集客をしたいという我々の意向をくみ取ってもらったもの。
 今回は土曜ということもあり、開演は19時にした。入場料はドリンク代込みという表示をして、前売り4000円、当日4500円ということになる。
 プロモーションについても、月刊誌あたりにも情報を送ることにする。そのためにプレスシートを作成することに。いままでの2回は個人的なコネで掲載依頼をしていたのだが、内容をもう少しわかりやすく説明するかたちでプレスシートをつくることにした。あたりまえのことだけど、いままではそれさえも時間がないということでしていなかった。
 来週中にあげたい。

3 BMXのJamus出演決定

2003年5月22日 木曜日 11:22p.m.

 5月22日
 野毛フラスコでBMXパフォーマー、ジェームスと面会。一回目は王輝の綱渡り、二回目はサブリミット、ようこの空中ブランコがトリ芸がったが、3回目はパフォーマーたちからジェームスがいいという声があがっていた。自分は実際のパフォーマンスは見たことがなかったのだが、ビデオを見て、確かに迫力もあるし、今回のトリにふさわしいと決断。前日電話をして、この日会うことにした。無茶苦茶な条件だったのだが、今回出演するメンバーを見て、みんないいメンバーだし、一緒にやりたいということで参加を快諾してもらった。チッタのステージでふだんとはちがうことをしたいということで、心を動かしてくれた。いろいろアイディアもあるみたいだ。
 これでだいたいメンバーは固まった。
 どうせだったら客席も巻き込むかたちで、派手にやってもらいたい。
 音楽については、いまつかっているものをもらって、大熊さんたちに一回きいてもらうことにした。たぶん音楽については、大熊さんたちのとぴったりはまると思う。楽しみがまた増えた。

4 大熊さんと打ち合わせ

2003年5月22日 木曜日 11:31p.m.

 5月22日
 前回のパフォーマーたちのミーティングを踏まえて、今回のカバCスペシャルバンドとなるシカラムータの大熊さんと打ち合わせ。前回のミーティングで話し合われた構成のたたき台をもとに、パフォーマー側の音楽に対する希望や、現段階でのネタの内容を説明、大熊さんの意見を聞かせてもらった。
 音楽の部分については、メンバーと話し合い、場合によってはボーカルのゲストを入れることも考えてもらうことにした。大熊さんは自分でもチンドンをしているくらいなので、今回出演してもらうチンドンの人選はすべてお願いする。
 大熊さんからいまやっている曲の音源をもらい、パフォーマーにきいて貰ったうえで、7月中にパフォーマーのネタをみてもらい、音楽に関する希望などもきいてもらい、そこでいったん整理。9月あたまに一回リハというだいたいのスケジュールも決める。

5 客席レイアウト

2003年7月4日 金曜日 11:21p.m.

7月2日 川崎クラブチッタにて
前回のカバレットチッタでの一番の反省点は、客席のレイアウト。前方にテーブルを並べて、後ろはパイプイスを並べたのだが、カバレットという雑然とした雰囲気がまったく感じられなかった。今回の大きな課題のひとつは、この客席のレイアウトをどうするかということにある。
クラブチッタのMプロデューサー、舞台監督のTと客席を見ながら、いろいろアイディアを出す。タイミングが良かったのは、ちょうどクラブチッタが通常のスタンディングスタイルの客席だったこと。柵があちこちに配置されているのを見て、これをひとつのモデルにすると、かなり雑然とした雰囲気の客席がつくれるのではないかということに気づく。イメージ的には、だいぶ煮詰まった感じがする。
今回は2階席もつかうことにした。というのも400人入れないと、採算がとれないことがわかったからだ。
かなり立体的な客席レイアウトプランができたように思える。
やはり実際に客席をみないと、こうしたアイディアは生まれないということだろう。
今度こそは、みんながくつろげ、楽しめるような客席をつくれそうな手応えを感じている。

6 スポンサー見つかる

2003年7月4日 金曜日 11:32p.m.

7月3日
日暮里にあるサンタ引っ越しセンター本社を訪ね、社長と面会。正式に今回のカバレットチッタのスポンサーとなることを承諾してもらった。
前回のカバチッタをみた、私の気功の先生に紹介してもらった。協賛の内容としては、チラシの広告なのだが、ただありきたりな協賛広告ではなく、カバチッタのひとつの大きな柱とある「あそび心」に乗ったかたちで、広告を出すことで、了解してもらった。
サンタ引っ越しセンターのユニフォーム一式ももらってきた。当日のネタのなかで、こうした小道具もつかいたいと思っている。というかパフォーマーにその方向でネタを考えてもらうおうと思っている。
協賛金はもちろんそんな大きなものではないが、経営逼迫しているわが制作サイドとしては、とてもありがたい。
協賛のスタイルも、なにかあそび心を生かしながらやっていくと、また面白い展開ができるのではないかと思う。そうしたことをサンタ引っ越しセンターの社長さんに理解していただいたこともうれしい。
次は、集客戦略だ。

7 打ち合わせ

2003年7月12日 土曜日 1:13a.m.

7月11日planBにて、打ち合わせ。
来週からかなり忙しくなるので、急遽この日に打ち合わせが決定。何人かのパフォーマーは出席できなかったが、シカラムータの大熊さんも出席、やるネタと音楽をどうするかを中心に打ち合わせ。最初にシカラムータの所沢での公演をこうじがビデオで撮ってきたので、それをみんなで見ることに。これを参考に、自分のやろうとしているネタと、どんな音楽がいいかを個別に話し合う。みんな今回はやるネタをだいぶ絞り込んできているので、話しが具体的になっている。その上でパフォーマーの希望を聞きながら、大熊さんなりのアイディアが出され、かなり密度の高い打ち合わせになった。今回はなによりも、ミュージシャンとのからみがたくさん見られそうだ。前回はこうしたミーティングの場がつくれずに、当日あわせをしたもんだから、たいへんだったが、今回は構成をある程度決めたうえで、こうした話し合いの場がもうけられたので、具体的になおかつ、パフォーマー側のアイディアと、ミュージシャンサイドのアイディアをぶつけるかたちになり、カバレットらしい全体の雰囲気が、かなりみえてきたように思える。
あとは個別でやりとりをしながら、9月11日に一回リハをすることになる。
舞台のつくりについても話し合い。バー脇につくるステージが今回はポイントになるかもしれない。
いいものができそうな予感がしてきた。

8 チラシが出来た

2003年8月1日 金曜日 2:03a.m.

待ちに待った、チラシができました。今回もいいのができましたよ。テーマは、砂漠のカバということなのかなあ。このチラシのデザインもいいのですが、キッャチコピーも素晴らしいと思います。斎藤朋のおかげです。このキャッチコピーに誘導されながら、今日電車のなかで、マスコミ向けのキャッチコピーをいろいろ考えてみました。
今回も出来上がりが遅かったけど、ついついこういうチラシの現物を見ると、やる気がわいてきますよ。

こんなところでチラシを配れるという話しがありましたら、どんどんお寄せください。
パフォーマンスを愛する人たちみんなに、このやる気がわかせるチラシを見せてやりたいなあ。ほんといいチラシです。

→チラシはACCのホームページ(日本語>最新情報>Kabarett CITTA' vol.3 )をご覧ください。

9 券売作戦

2003年8月12日 火曜日 1:23a.m.

チラシが出来て、慌ただしくDMを送り、デラシネでもチケット販売の告知をしてと、今回もまた遅れ気味で動いているのだが、なにか券売に関しては手応えを感じている。申し込みがそこそこ来ているのだ。カバチッタはいつも直前でしか切符が売れないという傾向があり、それはそれでしかたないと思っている。ただ今回は土曜日の公演ということで、予定がつけやすいということもあるのかもしれないが、わりと早めに申し込みが入っている。それも遠方の人からの申し込みが多い。ありがたいことだ。
実は今回券売については、川崎市内の大手企業の労組に斡旋を依頼している。狙いは、どんな反応があるのかというリサーチ。もちろん売れるのにこしたことはないが、このカバレットチッタのチラシを見て、触手を伸ばす人がどれだけいるのか、それが知りたいということがある。川崎市内で大手のF社といえば、たぶんわかると思う、J2のサッカーチームのスポンサーでもあるこの会社の労組に、斡旋を依頼した。もしもここで10枚以上の券がはけたら、大成功だと思っている。
面白そうだと思ってくれる人たちをどうやって網にかけるか、そのための布石である。
パフォーマンスが好きで、なんか面白そうなことを求めているコアの客層だけでなく、一般の客をどう拾うか、それも今回の大きなテーマだと思っている。
宣伝に金をかけられないという条件のなかで、どうやって客層を広げていくのか、これは制作側の大きな課題である。パフォーマーはネタつくりに全力をあげてもらい、いいものをこしらえる、それを大勢の客、それもこの手のエンターテイメントを知らない人たちにどう見てもらうのか、それがカバチッタの大きな課題だと思っている。
時間はあまりないが、一般の人たちにたくさん見てもらうような仕掛けはまだまだ出来ると思う。時間との闘いになるが、精一杯のことはやりたい。

10 チラシの折り込み

2003年8月21日 木曜日 0:01a.m.

8月17日横浜にぎわい座での『大須オペラ』公演、8月20日世田谷パブリックシアターでの『水と油』公演のためにチラシの折り込みにいく。にぎわい座が約600枚、世田谷が2200枚の折り込み。『大須オペラ』の公演は、単独の折り込みで、野毛のスタッフにも手伝ってもらったので楽勝。『水の油』の折り込みは20団体以上が集まるなかなか壮観なもの。しかしまあいろんな公演があるものだ。『水と油』は私も大好きなカンパニー。かつてこうじも所属していたところ。マイムを主体に、ダンス的な要素、演劇的な要素が交わったカンパニーだけに、折り込みに参加している団体もさまざま、芝居関係が多かったようだが、ダンスものも多かった。『水と油』の公演を見に来るお客さんたちが、カバチッタのチラシを見て、チッタまで足を運んでくれるとうれしい。自分の前でチラシを折り込んでいたお嬢さんが、カバチッタのチラシをじっとみつめ、「今度はシカラムータなんだ、光洋さんも出る!見に行きたい」と言ってくれたのにちょっと感激。老骨にムチ打って、行った甲斐があったというものだ。
しかしまわりを見ると、やはり自分が最年長。50になった身には、結構きつかった。でもこうした作業は、制作のイロハのまさに「イ」。となりで折り込んでいた黒テントのふたりは折り込みが早かったなあ。
にぎわい座のチラシを見て、電話をくれた人もいるし、折り込みは重要だ。あと残っているチラシは2000枚ぐらいとなった。効果的にお客さんの手元に届くようにしたいものだ。次はチンドン博あたりか。

11 いよいよ本番だ!

2003年9月13日 土曜日 1:13a.m.

11日のリハを見て、いままでボランティアで手伝ってくれたS君が、本番がほんとうに楽しみと、言っていたが、私も同感。バラエティー色も満載、それにパフォーマとミュージャンのコラボレーションが、かなり濃い関係で見られると思う。カバチッタは、楽しさが大事だと思っている。演技する方が、楽しくなくちゃと、見ている方も楽しくなれない。今回は、演じている方の楽しさが、きっと見ている人にも伝わると思う。
制作サイドとしては、この楽しさをどれだけ多くの人に呼びかけられるかということが今回の大きな課題でもあった。初めての試みとして、労働組合に話しを持って行った。チラシだけで、労働組合の人たちがどう反応するかが、自分なりの関心だったのが、今日連絡がきて、11枚売れたという。これは自分の予想を上回る数字だった。
カバレットチッタという催し物に、なんの予備知識がなくて、これだけの人が興味をしめしてくれたことに、手応えを感じている。
今回の目標は、400人の集客だったのだが、それには届かないと思う。
でも少しずつ、輪を広げていっているそんな実感はある。
今日の公演、絶対に楽しめると思う。
だまされたと思って、見に来てください。


連載目次へ デラシネ通信 Top 前へ | 次へ