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週刊デラシネ通信　今週のトピックス（2001.05.11）
見てもらいたい、山本光洋マイムライブ

　「デラシネ通信」で何度か紹介したこともあるマイミスト山本光洋が、一年半ぶりにソロライブを行います。
　個人的にもとても親しくしているアーティストのひとりで、実際にプロデュース公演も何度かしております。マイム界では知る人ぞ知る、注目すべきパフォーマーなのですが、一般的にさほど知られているわけではありません。名前も聞いたことがないという人がいるかもしれませんが、一度だまされたと思ってライブのステージを見て下さい。
　光洋はいまなき渋谷のジャンジャンで長年にわたって、ソロライブをしてきました。ジャンジャンが閉鎖されたあと、どこでどのように公演していくか、しばらく迷っていたところもあったようです。
　私自身は、ジャンジャンでのソロライブがそのまま続くことは、彼にとって決してプラスにはならないと思っていました。見に来る人たちは、今度光洋がどんな新作を見せてくれるのか、それだけを見にきて、それに答えようとするあまり、袋小路に入ってしまう恐れを感じていたからです。
　光洋から今回やるソロライブの話を聞いた時、面白いと思ったのは、今度はモノを使ってやってみたい、いままでマイムで作品をつくる時、マイムは身体でモノをつくることで、モノをつかうということは頭になかった、今回はモノを使って遊んでみたい、そんなことを言っていたことです。
　これはマイムの世界から一歩踏み出すことを意味すると思うのです。
　光洋は、日本のパフォーマーのなかで、クラウンに一番近いところにいると、ずっと思っていましたし、マイムという枠から飛び出してもらいたいと思っていました。ですから今度の公演は、彼がどんな風にモノを使い、モノと戯れるのか、それによってどう表現を変えていくのか、とても楽しみなのです。
　山本光洋というひとりのパフォーマーの転換点を目撃できるという意味でも興味深い公演になると思います。
　さほど大きい会場ではないようなので、観覧希望の方は、早めに予約してやって下さい。

なお、７月１０日・１１日にも同じ会場で公演がありますが、内容は違います。

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