月刊デラシネ通信 > その他の記事巻頭エッセイなど > 2001年『月刊デラシネ通信』は、こうなるはず!?

巻頭エッセイ
2001年『月刊デラシネ通信』は、こうなるはず!?

粛清されたサーカス芸人『ヤマサキ・キヨシ』を探せ!
掲示板で対談を実施します
連載ものを充実していきたい
公演日誌をお仕事日誌にかえます


明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

 昨年9月にたちあげた『デラシネ通信』は、12月から『月刊デラシネ通信』として再出発、試行錯誤をくりかえしております。しばらくは、ここをメインフィールドとして、いろいろなことを試していきたいと思っていますので、よろしくお願いします。

 私自身、ネットで何ができるのか、見当がつかないまま、暗中模索しているようなところがあるのですが、いまのところは、一方的にこちらからの情報をこの場を借りて、発信しているだけなような気がします。これをなんとか読者の皆さんと、交流できるようにしていきたいと思っているところです。

粛清されたサーカス芸人『ヤマサキ・キヨシ』を探せ!

 そんな時、今年1月1日からいままでの「加藤哲郎の研究室」から「ネチズン・カレッジ」へと大幅なHPの拡充改組をなさった加藤哲郎氏から、「デラシネ通信」を立ち上げるひとつの大きなきっかけとなった、モスクワで粛清されたサーカス芸人ヤマサキ・キヨシ』を共同で、捜索していこうという、提案がありました。すでに加藤哲郎氏のHP「ネチズン・カレッジ」では、「2001年の尋ね人」としてヤマサキ・キヨシをあげ、情報を求めるページをつくってあります。たいへん心強いかぎりです。なんとかヤマサキ・キヨシのルーツを探すために、私も全力を尽くすつもりです。
 『月刊デラシネ通信』1月号では、調書のリストしか公開しておりませんが、状況がかわってきたので、今月中にさらにヤマサキ・キヨシの出自に関係したことを中心に、調書をできるかぎりアップしていきたいと思っています。

掲示板で対談を実施します

 対談というのもネットをつかった月刊誌では有効ではないかと思っています。それで早速今月から、HP『韓国のお部屋』を開いている林史樹氏と、韓国サーカスについて掲示板で対談をしていきます。
 林氏のプロフィールは『韓国のお部屋』にありますので、それを見ていただくとして、私と林氏のちょっとしたつながりだけを簡単に紹介したいと思います。
 林氏と会ったのは、2〜3回だけなのですが、私が事務局長をつとめている「サーカス文化の会」で、一度韓国サーカスについて報告をしてもらったときの印象がとても強烈で、ずっと気になる存在でした。
 韓国サーカスのフィールド調査のために10ヶ月間、実際にサーカス団にもぐりこみ、寝食をともにして帰って来られたあとに、報告をしていただいたのですが、その内容も面白かったのですが、その語り口のうまさに驚かされてしまいました。
 サーカスを研究しようという学者が早く現れないかと、思っていた時に、韓国をテーマにする若き学者が、韓国サーカスにまともにぶつかっていこうということに大きな勇気を得たものです。しかも林氏には、寝食をサーカス団員と共にするだけでなく、みずからマイクをもち、呼び込みまでやってしまうという、しなやかさがあります。
 私自身昨年初めて韓国を訪れ、チュルタギという芸能に触れ、サーカス芸の伝統と継続性ということに興味をもちはじめていたときでもあり、第一回目の対談の相手として、参加をお願いし、快諾してもらった次第なのです。
 そんなことで、今号の特集はおもに掲示板が舞台となります。ある程度話がまとまったあたりに、特集欄にあらためて掲載するつもりでおります。
 なおこれはふたりだけの対談というよりは、皆さんにもどんどん参加してもらいたいと思っていますので、なにか意見や質問がある方は、どんどん割り込んできてもらいたいと思っております。是非ご参加下さい。

連載ものを充実していきたい

 神彰のことを追いかけて2年目になります。まだ取材は終わっていないところもありますが、とりあえず少しずつではありますが、連載を開始するつもりです。ヤマサキ・キヨシとも関係の深い『海を渡ったサーカス芸人列伝』も、毎月になるかどうかわかりませんが、連載記事の柱にしていきます。
 『クラウン断章』については、私が過去に書いた記事が中心になると思いますが、あと4〜5回続けるはずです。この中から、自分にとっていま興味があるクラウンについて、もう一度調査をしながら、紹介していくようになると思います。

公演日誌をお仕事日誌にかえます

 いろいろな公演毎に、おもに出張したとき日誌を書いていた『公演日誌』を『お仕事日誌』に変え、私の本業の仕事ぶりを、デイリーで紹介することにしました。毎日とはいかないと思いますが、それに近いかたちで更新をしていくつもりでいます。


 ということで、2001年は、私にとって『デラシネ通信』がさらに重要な場になるような気がします。
情報がクロスするような場にしながら、もう少し試行錯誤を繰り返すことになると思いますが、末永くお付き合いください。


ひとつ上のカテゴリーへ デラシネ通信 Top