出演者 すわ親治
会場 千代田区立内幸町ホール
公演時間 1時間30分
観覧日 2月3日午後7時半
かつてドリフターズの付け人をし、またニュースペーパーでも活躍していたすわ親治のソロライブ。すわ自身が書いた2つの作品と、故林広志が書いた2つの作品の計四本からなるコント。しみじみとした味わいの、それでいて笑える気持ちのいいライブだった。
ここに引用するのは、この公演をプロデュースした木村万里さんに、公演を見てすぐに(ちらっと飲んだあとでもある)書いた感想メールである。これは万里さんが連載中の『お笑い漂流記』(毎日新聞東京版2月6日掲載)にもそのまま引用された。
「お疲れさまでした。いい公演でした。見に行ってとてもよかったと思ってます。
一緒に行った小出と、演出上のことでいろいろ勉強させてもらったことはたくさんあります。でもその勉強とかとは別に、私個人、つまり観客として、今日のステージを見て、なにか感じるものがあったこと、すわさんが、最初に言っていた、帰り際ちょっとでもこの家族のことを気になってもらえれば、という意味で、見てよかったと思ってます。
家族ってなんだろう、そんなあたりまえのことを、自分に引き寄せて、一緒に過ごしたあの90分間、考えてしまった、それも頭だけではなく、自分の身体を通じて感じたこと、それが大きかったと思うのです。すわさんのからだには、笑いが染み込んでいるのです。笑わせようとしているのではないのに、人を笑わせるなにか、それはすわさんのからだに笑いが染み込んでいるからではないだろうかと思ってならないのです。
お母さんの話は、その意味でとてもきいていました。淡々と語るその語り口に、いつのまにかに聞き入ってしまっていました。
この前うちの会社の若いのに、営業は自分のキャラクターをどれだけだせるかというのが勝負だぞと偉そうに説教したのですが、笑いもそうだと思うのです。小手先ではないもの、結局はその人しか演じられないもの、からだに染み込んでいる笑い。それをステージで表現できることだと思うのです。だからすわさんは、本当にすごいなのだと思います。あれだけ人を、観客を引き込んでいっているのですから。
おやじの悲哀をあれだけだせる人はいないんじゃないだろうか。そんなことも思いました。
支離滅裂になってしまいましたが、これが僕の正直な感想です。」
目次へ | ![]() |
前へ | 次へ |