月刊デラシネ通信 > ロシア > モスクワスクラップ帳 > 第56回
2006年8月のモスクワの週刊誌『論拠と事実』からスクラップした記事。
2006年8月31号
片足のルサールカ
金持ちと有名人
2006年8月32号
石になったゾーヤ
美術館で息子は母を殺した
なんのために美術館は財産を保管所に隠しているのか
2006年8月33号
なんのために調教師は危険を冒すのか
2006年8月35号
初演と演出家−ピョートル・フォメンコ
タチアーナ・ウチョキーナは23才、サンクトペテルブルグ体育アカデミーを卒業した。彼女はロシアやヨーロッパの水泳選手権で何度もチャンピオンになっている。しかも彼女は片足しかないのである。
俳優、ショービジネス、クラッシック、スポーツ、作家、モデルの各分野の年収ランキング。俳優部門のトップはクラウンのパルーニンで290万ドル。タトゥは、330万ドル、シャラポーワは、1900万ドル。
俳優部門でパルーニンが一位というのはすごいのだが、その収入源は何なのだろう。彼自身の出演料ではないような気がする。それにしてもシャラポーワの収入はやはりすごいもんである。
50年前サマラで18才のゾーヤという少女が、イコンを手に持ったまま突然石になってしまった。この話は今日まで多くの人に信じられている。
エルミタージュ美術館で発覚した倉庫の管理人の家族による盗みと売却の事件は衝撃を与えた。ラリサ・ザバドフスカによるこの盗難は、1998年からはじまったという。
日本でも大きく報じられたエルミタージュの内部の人間による盗難事件についての詳報。
エルミタージュ美術館の盗難事件に関して、「私には理解できない」という読者からの投書コーナーの記事。エルミタージュで実際に展示されているのはわずか5%だけで、そのほかは保管所にある、なぜそんな風に隠しておくのかという質問に対して、世界中の美術館は全部展示できるだけのスペースがないという答え。(国立美術博物館のディレクター)
確かにそうなのだろうが、問題は管理の問題であろう。ソ連時代には管理・保管に重きを置いていたのが、資本主義の導入のなかで、利益だけを追い求めることが第一義となった。それがこの事件の根っこにあるものなのではないだろうか。
一ヶ月前にニクーリンサーカスで公演の真っ最中にトラの調教師がトラに襲われるという事件が起きた。この調教師はアルトール・バグダサロフ。傷は100カ所にも及び、何カ所も骨折した。一時は失血多量で危篤状態だった。現在はリハビリ中。その彼へのインタビュー。
よく命が助かったなと思うような事件である。
今シーズン予定している新作。 シシキーンの「ビーナスの毛」、マルケスの「愛の反撃」、オストロフスキイの「持参金」、プーシキンの「石の客」など。
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