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カフェ・クマ−談話室 過去ログ

2003年6月

2003年6月25日 水曜日 3:32p.m. 『ロシア芸術の現在』講義通信5/クマ

6月24日三回目の授業。テーマはクラウン。前日の歌声食堂で、30曲近く大きな声はりあげて歌ったもんだから、声が出ず。しかも体調は最低ということで、今日はビデオを中心。
まずはミミクリーチのビデオをみてもらったあとに、エンギバロフのビデオを20分くらい見てもらう。エンギバロフのクラウニングのもつ意義について、少し解説。
そのあとで次回のフール祭に出演することになっているBPズームのプロモーションビデオを見せる。
そのあとにKajaのパフォーマンス。Kajaのパフォーマンスに学生の目は釘付け。楽しんでいたようだ。こうした反応を見ていると、いま学生諸君は、生で大道芸なと見たことがない人がほとんどではないかという気がしてくる。
授業が終わってから、ひとりの学生が大阪のHepでBPズームを2年前に見たと言ってきた。なかにはこんな学生もいるわけだ。
いよいよ来週が最後、少し気合を入れてやらないと。次回はダメじゃん小出がゲスト。

2003年6月18日 水曜日 5:30p.m. 『ロシア芸術の現在』講義通信4/クマ

6月17日二回目の授業があった。授業の前に、前回出席カードの裏に、学生が書いた感想を見せてもらう。山本光洋のマイムに対する感想がほとんど。それもみな初めて見て、こんな面白いものがあったのかというものばかり。光洋ちゃんもやった甲斐があっただろう。
今回は、まず配布したサーカス映画リストについて解説。お薦めの作品ということでチャップリンの『サーカス』、ボリス・バルネットの『レスラーと道化師』、『保護なき純潔』、『ジュリコ・マゼッパ伝説』をあげておく。次にロシアアヴァンギャルドとサーカスの関係を軸に、サーカスと演劇について話す。この前神奈川県民ホールでやった『ミステリアブッフ』のビデオを飛ばしながら見てもらう。サーカスと他のジャンルの芸術との関わり合いということで、ダンスについてはドゥフクレの話をして、ユーミンの『シャングリア1』のビデオを見てもらう。そのあと今回のシャングリア2の感想を話す。
そのあと、カバレットチッタの試みについて説明、めざす方向性として、ドイツの『Gosh』のビデオを見せたところで時間。
今日は必読書ということで、去年出た『メイエルホリド・コレクション』をあげておく。

2003年6月16日 月曜日 0:00p.m. 『ロシア芸術の現在』講義通信3/クマ

第二回目の講義のテーマは「サーカス」です。サーカスといっても間口は大きいので、今回はサーカスと演劇、音楽とのジョントについて焦点を絞ってみようと思います。ロシアアバンギャルドとサーカスあたりを切り口にして、今年横浜で公演があった『ミステリア・ブッフ』のビデオを見てもらったり、いま公演中の『シャングリア2』の話をしたりしようかと思っています。
サーカスと他ジャンルのコラボレーションということが、大きなテーマということです。
ビデオは、『ミステリア・ブッフ』の他に、『シャングリア1』、ドイツのカバレットサーカス集団『GOSH!』を見せようかと思っています。
なお当日は、デラシネ通信にもある「サーカス映画リスト」を配布する予定。
前回の授業では山本光洋のパフォーマンスが人気だったが、今回はお休み。三回目の6月24日に、Kajaに出てもらいます(予定)。

2003年6月14日 土曜日 2:34a.m. 進化する小出『負け犬の遠吠えVol.8』を見て

ダメじゃん小出のソロライブ『負け犬の遠吠え』を見る。前回見て、ムラがなくなったなあと思っていたが、今回はさらに進化した小出を見せてくれた。面白かった。まだ予約していない人で、ちょっと気になる人は、必見ですぞ。
今回もVJコミックカットと息のあった映像とのコラボレーションが見れる。エビアンサミットの同時通訳、ニュースと天気予報、相撲解説などは、もはや定番という感じ。安定感がある。在日外国人は、今回はフィリピンもの、これはちょっと散漫だったきらいはある。小出はよほど二千円札が好きなようで、今回も同じネタをちがうきり方で演じている。
一番感心したのは最後のネタ、動物ホスピタル。傑作だったのはBSEになった牛が、北海道からひきとられ、蒲田のマンションで飼われ、そこを脱出して大井競馬場に行くまでの道中記、というか逃避行というか、あの発想の馬鹿馬鹿しさと、堂に入ったしゃべくりの軽やかさ、見事だった。思わず引き込まれていった。しゃあしゃあと、ナンセンスな寓話をつくりあげる手際は見事である。どんどん話しが進行していく、その飛躍の軽やかさ、得意の電車ネタを折り込みながら(今回は京急だもの)、強引にひっぱって話しを完結させるところに、小出の可能性を感じる。
ニュースと天気予報の定番ネタでも、寓話的な話し、癒しに利用され、人間の勝手で捨てられた動物たちの反対運動の集会というネタもよかった。そこに時事ネタをおりこむやりかたもよかったと思う。
確実に進化している小出を見せられた。転換も上手になった。
ただ定番ものが多くなりすぎたきらいはある(在日外国人シリーズ、相撲の勝敗、同時通訳、ニュースと天気予報)ような気はした。ニュースと天気予報は別として、ふたつぐらいがいいのでは。
まだまだ可能性を秘めている小出を感じた。その意味では、次の会が12月というのは、ちともったいないという気も。


2003年6月12日 木曜日 2:55p.m. 『ロシア芸術の現在』講義通信2/クマ

6月10日午後2時40分より、三年目を迎えたこの授業の一回目があった。今回はいままでとりあげなかった、ロシア芸術・芸能の紹介につとめたプロモーターを紹介した。
まず一人目めは神彰。神が、荻窪の下宿先で『バイカル湖の畔』を聞いてから、ドン・コサック合唱団を呼んだあたりのことを中心に紹介。
二人目はディアギレフ。彼については1998年にNHK教育テレビで放映された「ダンスの世紀」のビデオを見てもらった。約20分ぐらいだったが、学生たちは熱心に見ていたように思う。
そして最後に特別ゲスト、山本光洋に15分マイムのショーを演じてもらう。にわとり、磁石、コテツちゃん、マネキンをテンポ良く演じた。ほとんど学生は光洋のことは知らなかったようだが、受けはかなり良かった。来年1月の光洋ソロライブを少し宣伝。
配布したカバチッタのチラシについて少し説明。一回目のカバチッタの王輝さんの綱渡りのところをビデオで見せて、お開き。
今年の学生は、あまり寝ていない。去年は20人ぐらいが寝ていたのだが・・・


2003年6月7日 土曜日 1:12a.m. シャングリア2を見てきたぞ!/クマ

6月6日代々木第一体育館で、シャングリア2の公開ゲネプロが行われた。サーカスアクトのプロデューサー西村氏から招待状をもらい、見ることができた。4年前のシャグリアは、はっきり言ってあまり期待していなかったのだが、サーカスとコンサートが一体となったショーの迫力にはびっくりさせられた。で二回目、相当期待をもって見に行った。
前回のサーカスアクトはすべて取り去り、まったく新しいものを一緒につくるというのが、今回の狙いだった。共演するサーカスチームは、アイスサーカスが専門、今回スケートリンクをつかっての公演だけに、それにも注目した。で結果なのだが、最初はウーン前回とはちがうかなとちょっと期待がふくらみ、中半その期待がはぐらかされ、少し退屈した、ユーミンがこれから最終章に入りますといったあたりからは、テンポもあり、氷上だけでなく難破船をモチーフとしたセットの舞台でのサーカスアクトのスピーディーな展開から、アンコールまでは見事だった。結果的には、やはり今回も面白かったということになる。
サーカスアクトとユーミンの歌とのコラボレーションについては、前回以上にこなれていた感じがした。その分驚きがなかったなあという気もする。ひとつはアイスサーカスということで、演目が優雅な動きのものが多く、スケートリンクをつかうことによるスピード感が薄れたような気がした。ジャグリングの集団芸、玉乗りフープなど工夫はしているのだが、やはり演目的に限界があったのかという気もする。それと4人のクラウンが、今回はネタ選びをまちがったような気がする。いまごろあの4人は結構へこんでいるのではないだろうか。受けは本人たちが一番わかるはずだものなあ。
今回もひとつひとつのサーカスアクトをきちんと見せてることには満足した。特に空中ブランコの演技は、サーカスで見るときの倍ぐらいの時間をつかっての演技なので、それなりに見応えがあった。アンコールの空中ブランコラインダンスも見事だった。
今回は映像をつかっていないのもよかったと思う。
見て絶対損はないだろう。ユーミンってやはりすごいアーティストだと思うが、今回もまた20曲以上歌った歌で知っている曲はひとつもなかった。

2003年6月5日 木曜日 4:03p.m. 早稲田大学『ロシア芸術の現在』講義通信1/クマ 

6月10日午後2時40分から、早稲田大学文学部38号館AV室で『ロシア芸術の現在』−「ロシア大衆芸能編」の授業が始まります。私の担当は4回です。去年・一昨年と二回やっているので、多少今回は内容を代えようかと思っています。
一回目は、「ロシア芸能とプロモーター」について、話すつもりです。いま執筆中の神彰について、神が憧れていたロシアのプロモーターで、ロシアバレエの創始者、ディアギレフについて触れるつもりです。
なお今シリーズの新しい試みとして、二回ぐらいライブで実際のパフォーマンスを見てもらうと思ってます。第一回目は、山本光洋氏にやってもらうことになりました。光洋ワールドを垣間見てもらい、学生たちが、どんな感想を持つか、とても興味があります。
何本かビデオも流す予定です。ロシアバレエのビデオをいま探しているところです。この他にカバチッタ第一回目の公演のビデオも流すつもりです。

2003年6月3日 火曜日 3:24p.m. 歌声喫茶ならぬ歌声酒場をやります/クマ

野毛である集まりがあった時、歌声喫茶って昔あったよなあ、という話が出て、盛りあがった。ひとつ野毛でやるか、ということになった。こうなると万里の福田さんの出番である。万里放題亭は、いままで2回ジャズのコンサートと、モンゴルの夕べなどをやった実績がある。2階には50人ぐらい入るし、ベランダもあるので、外にも歌声が流れる。これはいいということで、やろうやろうとなった。
ずっと忙しくて、この企画はそのままになっていたのだが、先日また言い出しっぺが集まり、勢いで日にちを決めてしまった。
6月23日(月曜日)午後7時から、野毛万里放題亭で開催である。問題は伴奏をしてくれるアコーディオン奏者なのだが、日本ユーラシア協会から紹介してもらった。みんなで楽しでもらえばいいのですよということで、津田沼に住む村田満作という方が引き受けてくれた。
「トロイカ」「カチューシャ」「ともしび」などなと、ロシア民謡を心ゆくまで歌う夕べにしたい。
詳しくはまた観覧案内板で紹介します。
ロシア民謡をうたいたい人、こんな馬鹿馬鹿しいことを考えるおじさんたちの顔を見たいという人、是非お越しあれ。


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