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クマの観覧雑記帳

『カバレットB Vol.5』

観覧日: 2002年3月28日(木)午後7時30分〜8時40分
場 所: いながきあつし、Kaja、こうじ、小林誠、重森一、
      タルタルホスピタル、まきVJコミックカット


 完全にカバレットBは、行き詰まった感じだ。今回は、お題も決めず、昔のプラコメスタイルの公演になった。ちょっと違った点といえば、タルタルのふたりが、司会のまねごとをしたぐらい。この司会がいただけない。ヌボッーと出てきて、たいして上手でないしゃべくりで、つないでいくのだが、テンポがない。ライブのステージなのだから、もう少し緊張感をもって観客に対してもらいたい。
 公演中にお客さんに応対しなくてはならず、久しぶりの出演となったいながきとVJコミックカットの寅リミックスの新作は見ることができなかった。
 こうじの椅子というネタは、自分が曲がっている椅子に座っているのに、自分ではなく、まわりが曲がっているということをマイムで描いたスケッチ。発想は相変わらず面白いと思うのだが、まだ練られていない。エチュードで終わっている。
 鉄球をつかったKajaのジャグリングとマイムをつかったネタも、まだ出来上がっていない感じ。重い鉄の球をもう少し、違うものにみせるような工夫があった方が面白かったのかもしれない。
 重森の「青い鳥−予告編」は、面白かった。携帯電話で青い鳥を見つけたことを連絡し合うチルチル、ミチルの様子をコミカルに描く。相変わらず奇妙な格好をして、「ここ」と「そこ」ということをくどく説明するところがおかしかった。
 ここ数回見ていて、一番気になるのは、ここでほんとうに演じたいと思ってパフォーマー自身が、板の上に立っているのかということ。どこかルーティーンになっているところが感じられる。
 plan Bというこのライブスペースでこの会を続けてやる意義が果たしてあるのか、疑問になってきた。一度ここで立ちどまって、会の存続を考える必要がある、そう思えてならない。


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