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【連載】モスクワスクラップ帳

第25回

 2003年4月16号からのスクラップ。
 今号は、恒例となっている読者からの質問特集号。政治・経済・社会・芸能・文化などさまざまなジャンルについて、読者から寄せられた質問に、本人または関係者が答える。
 その中から、芸能関係を中心に4つの記事をスクラップした。

太陽に灼かれて2は冬に撮影開始
シェフチクにはフェスティバル資金が与えられなかった
抗議して、抗議しないで
アクーニンがコエリオを抜いた


太陽に灼かれて2は冬に撮影開始

いつ撮影がはじまるのかという読者の問いに対して、現在シナリオの3分2が完成、今冬には撮影がはじまる予定という、監督のニキータ・ミハルコフの答えを紹介。

『太陽に灼かれて』は、スターリン時代を真っ正面からとらえたなかなか重たい映画だった。パート2はどんな映画になるのだろう。

シェフチクにはフェスティバル資金が与えられなかった

ペテルブルグ建都300周年を記念して、ロックフェスティバルをする準備していたDDTのシェフチクに、公演のための資金があたられず、開催をあきらめることをシェフチク自身が明らかにする

いずこも同じで、行政から資金を得るというのはたいへんなのだろう。ただDDTが絡んだロックフェスだったら、ペテルブルグに行って見たかったなあ

抗議して、抗議しないで

「イラク戦争は終わった」というタトゥの質問に対して、地政問題アカデミーの副会長が、答えている。ほとんど首都は制圧され、戦争は終結したという現況を解説、最後に「フイ・バイナー」と書かれたTシャツを着ないように忠告している

来日を急遽とりやめたお騒がせデュユ『タトゥ』のなんとも無邪気な質問。3月にアメリカでプロモーションをしたときに、ロシア語で「フイ・バイナー」と書かれたTシャツを着ていたのをテレビで見たときは、ちょっとびっくりした。「フイ」は男性器を意味する言葉。(バイナーは、戦争)。この記事では「フイ」は伏せ字になっていた。可愛い顔した姉ちゃんたちが、堂々とあんなTシャツを着て、口にも出したのには、ロシア人たちは驚いたようだ。話題づくりだったのだろうが、はしたないと思った人は多かったということだろう

アクーニンがコエリオを抜いた

最近のベストセラーブック情報

 1. ボリス・アクーニン 「ペラギアと赤鶏」
 2.パウロ・コエリオ 「リオ・ピエドロの岸辺で、私は座り、泣いていた」
 3. パウロ・コエリオ 「朗読者」
 4. 村上春樹 「レキシトンの幽霊」
 5. アレクサンドル・ベーロフ 「旅団」
 6. パトリック・ジューシキンド「香水売り」
 7. ニック・ペルモフ 「剣の守護者」
 8. 村上春樹 「羊をめぐる冒険」
 9. イオンナ・フメレフスカヤ 「ついていない女」
 10. ダリア・ドンツォワ「金魚のスープ」

あいかわらず村上春樹とコエリオ人気は衰えていないようだ。コエリオはブラジルの作家ということだが、どんな作風なのだろう。ノンフィクション部門ではソルジェニツィンの『200年一緒に』の1・2巻がランキングされている


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