月刊デラシネ通信 > ロシア > モスクワスクラップ帳 > 第52回

【連載】モスクワスクラップ帳

第52回

2006年1・2月の「論拠と事実」誌からスクラップした記事。

2006年1月1−2号
 チンギスハーンはモスクワを征服した
 イーゴリ・キオ「未来のサーカスは記録ではなくミラクルだ」
2006年1月3号
 イーゴリ・モイセーフ――いかにして指導者と民衆を買収したか
2006年1月4号
 エレーナ・イシンバエワ「私が百万長者になったなんて思わないで」
2006年1月5号
 マクシム・ニクーリン「サーカスは死ぬのではなく殺されようとしているのだ」
 マツア島の地下の謎
2006年2月6号
 公開予定の映画情報
2006年2月7号
 2006年1月から何が支給されるか
 私は他人の力を奪いたい
 ゴシップの真相


2006年1月1−2号

チンギスハーンはモスクワを征服した

 FMレトロの伝説と題されたコンサートがオリンピックスタジアムで行われ、かつての人気バンドの競演が見られたが、ここで圧倒的な人気となったのはソ連時代の伝説的バンド、チンギスハーンであった。

 確かにチンギスハーンというグループは、人気があった。芸人さんたちと宴会になると、このグループの歌を聞きながらよく踊らされた。

イーゴリ・キオ「未来のサーカスは記録ではなくミラクルだ」

 2年前に「論拠と事実」がサーカスの問題をとりあげたとき真っ先に編集部に電話をよこしたのが、イーゴリ・キオであった。そして今回編集部に電話をしてきたキオはサーカスの現状と展望について語った。動物をつかったサーカスはもうなくなるであろう、これからのサーカスはシルクドゥソレイユのようなものになるはずだ。

 いきなり年頭からサーカスについての記事。ただいまさらシルクドゥソレイユが理想的なサーカスと言われても、ちょっとピントがずれていないだろうか。逆にロシアサーカスの伝統を基盤にしたものを考えていくのが、良いのではと思う。

 

2006年1月3号

イーゴリ・モイセーフ――いかにして指導者と民衆を買収したか

 民族アンサンブルを創設したモイセーフは、今年の1月21日で100才になる。彼はいまフランスの病院にいる。風邪を少しひいていたが、100才の記念日にまでは治すと語った。

 まだ生きていたのかとちょっとびっくりした。

 

2006年1月4号

エレーナ・イシンバエワ「私が百万長者になったなんて思わないで」

 女子棒高跳びのイシンバエワとの単独インタビュー。イタリア国籍になるという噂があるが、またイタリア人から600万ドルのスポンサー契約の申し出がという質問に、国籍を変えるなんてスポーツ的じゃないし、あたりまえでもない、自分はロシアの名誉と栄光をずっと守っていくと否定。

 シャラポワはロシアではあまり人気がないが、イシンバエワの人気は高い。このインタビューはロシア人の琴線に触れるだろう。彼女のロシアでの人気の高さの秘密はこんなところにあるのかもしれない。

 

2006年1月5号

マクシム・ニクーリン「サーカスは死ぬのではなく殺されようとしているのだ」

 1−2号に掲載されたイーゴリ・キオのサーカスの現状についての意見についての反論。サーカス芸人の現在の生活について。

 この4ヶ月で二回会ったニクーリンサーカスの支配人マクシムの反論。オフレコぎりぎりのコメントもある。

マツア島の地下の謎

 第二次世界大戦終戦のとき、クナシリ諸島のほぼ中央に位置するマツア島で、日本兵が3811人捕虜となった。このとき国境警備兵が姿を消すという事件が起きている。

 

2006年2月6号

公開予定の映画情報

 ハマトーヴァ、ヤンコフスキイが出演する「メチェノーセッツ(リボニア騎士団)」は今夏公開予定

 大好きな女優さんのひとりハマトーヴァと、これまた渋い男優で大好きなヤンコフスキイが共演するというこの映画、是非もので見たい。いまロシア映画が日本でも話題になっているから、可能性はあるかも。

 

2006年2月7号

2006年1月から何が支給されるか

 戦争、障害者、戦争、チェルノブイリなどさまざまなカテゴリーにわけられた恩給の月額、さらには受けられるサービスなどの一覧リスト。

 ソ連解体後いわゆる弱者の生活に負担がかかることが大きな社会問題になったが、この一覧を見ると、ソ連時代のなごりかもしれないが、きめこまかいサービスがされているとは思った。支給される年金とか恩給の額は少なくても、こうしたかたちのサービスが残っていることを、日本も学んだ方がいいのでは・・・。

私は他人の力を奪いたい

 「夜の見回り」(邦題「ナイトウォッチ」)や「昼の見回り」などの作品でベストセラー作家となったセルゲイ・ルキアニェンコのインタビュー

 日本でも公開中の「ナイトウォッチ」の原作者のインタビュー。そういえば先日キエフのサーカス学校の先生からこの続編となった映画「昼の見回り」のDVDをもらった。見ないと・・・。

ゴシップの真相

 ロシアフットボール協会が、3月1日モスクワでブラジルの親善試合のために、1500万ドルを支払った。 歌手のニコライノスコフは、チベット寺院に隠遁する。 サンクトペテルブルグフィルの指揮者のユリー・テヌルカノフが、フィルハモニーホールをつかっていたタトゥを追い出した。 この三つのゴシップに当事者が答えている。

 タトゥを追い出したという話しには、拍手喝采だな。

 
連載目次へ デラシネ通信 Top 前へ | 次へ