石巻若宮丸漂流民の会
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石巻若宮丸漂流民の会4月例会
『追跡!善六の謎に迫る』報告

2003.04.14

 4月6日(日)仙台市博物館ホールで開催された今回の会は、仙台市博物館との共催、会員以外の方も自由に参加できるということで、およそ100人近くの参加者が集まり、ほぼ満員の盛会となりました。
 最初に石垣会長からスライドをつかって、若宮丸漂流民の概説的な説明がありました。まったく若宮丸のことをしらない人にとっても、すでにしっている方にとっても善六という人物を知る前に、このような説明をしてもらったことはとても良かったと思います。しかも石垣会長がいままでお集めになった貴重な資料や写真をスライドで見せながらの解説だったので、若宮丸の全体像が、立体的に捉えることができました。
 続いては今回の会のメインとも言える、平川新教授の「善六とゴローブニン事件」の講演。氏が最近発見された、函館に上陸したときの善六の絵についての説明が最初にあり、その中でこの『北夷伝』に描かれている絵が善六のものという根拠について詳しい説明がありました。さらに昭和初期に函館に領事として来日したキセリョフが、善六の子孫かどうについても、その根拠について突っ込んだ考察をしていただきました。まさに今回のタイトルにあるように、『善六』の謎に迫った、実に中身の濃い講演になりました。
 最後は事務局長の大島から、善六という人物像をめぐって、それを掘り下げる必要性、またそのためのポイントが紹介されました。
 本来であれば、このあと3人によるパネルディスカッションが行われる予定でしたが、時間的に余裕がなく、会場から質問を受け、その内容に即して、3人から答えるということになりました。およそ2時間半でしたが、善六という漂流民についてあらためて、その謎に迫ることができた、充実した会になったのではないでしょうか。次回の会報では、平川氏の講演を中心に、この会の内容を詳しく紹介するつもりです。
 また地元の河北新報でもこの会について、大きくとりあげられました。その記事も掲載いたします。

河北新報 平成15年4月10日

 


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