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【代打連載】モスクワスクラップ帳

第4回

『論拠と事実』7月29号は、そう目ぼしい記事がなかった。スクラップしたのは、2つの記事。

1.ボリス・グレベンシコフインタビュー「ロシアのシャンソン」
2.生き返った『毒をもられたチュニック』


1.ボリス・グレベンシコフインタビュー「ロシアのシャンソン」

 2年前に日本でも公演し、このコンサートについては観覧日記でも紹介したことがある伝説的ロックバンド『アクワリウム』のリーダー、ボリス・グベンシコフのインタビュー。最近終えたばかりのおおがかりなアメリカツアーについて、最近の音楽について語っている。ラップについてこんなことをボリスは、言っている。

「ラップは、まったく新しい詩のフォルムだ。ロシアでもこれが認知されることを、私は期待している」

2.生き返った『毒をもられたチュニック』

 ロシアで最も注目されている演出家のひとりピョートル・フォメンコのもとで学んだ若い演出家の新作の公演評。

 ニコライ・グミリョフ原作、イワン・ポポフスキ脚色『毒をもられたチュニック』が、「ピョートル・フォメンコ・スタジオ」の初日に公演された。
 ポポフスキは、マケドニア人で、モスクワにやってきてフォメンコのもとで学ぶ。90年代にツベターエワの「アクシデント」、ブロークの「見世物小屋」を演出し、話題を呼んだ。この後フランスやオーストリア、スイス、マケドニアで活動、しばらくモスクワで名前を聞くことがなかったが、8年ぶりに公演。
 グミリョフは、アクメイズムの詩人として活躍、女流詩人アフマートワと結婚したことでも知られる。彼は21年に反革命の陰謀に参加したとして銃殺されている。


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