月刊デラシネ通信 > サーカス&パフォーマンス > パフォーマンス > カバレット・シリーズ > カバレットシネマ in かもめ座 Vol.2
まだやっている飲兵衛ラリー協賛企画
カバレットシネマ in かもめ座
Vol.2
s |
ご来場ありがとうございました!
ご感想は
デラシネ掲示板 または クマへのメールへ
日時: | 2005年7月8日(金)午後7時半開演(7時開場)) |
会場: | かもめ座(横浜市中区宮川町2-36) 京浜急行・日ノ出町駅下車 レストラン「バーミヤン」先路地を右に曲がったところにある映画館光音座隣 |
入場料: | 前売り 2500円 (当日 2800円) 全席自由席 ワンドリンク(缶ビールかソフトドリンク)付 |
|
||
一部の出演者プロフィールはこちら |
◎予約・申し込み | ACC 電話:03-3403-0561 IZJ00257@nifty.com |
野毛飲兵衛ラリーについては、野毛飲兵衛ラリー公式ホームページへ |
4月21日のカバレットシネマinかもめ座公演は、眠っていた小屋の霊気を甦らした。映画小屋が持つ独特の雰囲気のなかで、野毛らしくレトロなパフォーマンスをじっくりと楽しんでもらった。 一度目覚めた小屋の霊は、またおいでおいでと私たちを誘っている。これに答えねばということで、早速第二弾の開催が決定した。 |
今回もレトロタッチで、カバレットらしくさらにさまざまなパフォーマンスをシャッフルしての公演となる。 小屋の霊に魅せられた、三雲いおり、ふくろこうじ、VJコミックカットのレギュラー陣に加えて、今回は、カバレットキネマ倶楽部で、観客を唖然とさせたあのヨロ昆撫のボーカリスト・ヨロ市が、ダンサーのたぷ江に捨てられソロで出演、野毛で話題の新進気鋭の落語家金原亭馬治、女性マジシャンの和田奈月、さらには和太鼓の高篠雅也に、昭和歌謡の武井純子と、またまた異種格闘技の妙味を存分に楽しんでもらえるキャストが集まった。 |
カバレットシアターらしく、ここでしか見られないさまざまなコラボレーションも見どころのひとつ。 昭和の良き時代へのタイムトリップ、「カバレットシネマ in かもめ座」。今回もどっぷりとひたって欲しい。 |
カバレットシネマ情報 |
元気いいぞう乱入決定! |
あのコミックオカルトシンガー元気いいぞうが、カバレットに参戦を表明。 昨年桜木町駅閉鎖記念飲兵衛ラリーのオールナイトイベントでライブハウス「ドルフィー」で野毛に初進出、観客の度肝を抜いた元気いいぞうが、再び野毛の舞台にたちます。 ヨロ市と元気いいぞうが競演というのも、すごい! また濃いカバレットになるのは間違いなし! |
「なまこ屋」が特別に開店営業します |
かもめ座の真ん前にある「なまこ屋」が、開演まで特別に営業してくれることになりました。この「なまこ屋」という不思議な名称の店、何屋さんだと思います? ソープランドやエロ映画館に囲まれた一角で、営業しているこのお店、実は子供相手の駄菓子屋さんなのです。10円玉握りしめて通った昔なつかしの駄菓子屋が、かもめ座の前にまだあるというのもまた一興といえるのではないでしょうか? いつもは子供の下校時間にあわせて、16時ぐらいから17時ぐらいまでしか開けていないのですが、今回のカバレットシネマを手伝ってくれる野毛大道芸のスタッフが、交渉してくれ、カバレットが開演するまでは開けてくれることになりました。ぜひビールのおつまみは、「なまこ屋」で。 |
カバレット制作ノートは
クマのデラシネ日誌にて随時更新中!
(カバレット制作ノートだけををまとめて読む方は、こちら)
カバレットシネマinかもめ座Vol.2 プログラム | ||
オープニング(前説) | ふくろこうじ | |
予告編(映像) | VJコミックカット | サッポロビール(サッポロ黒ラベル三船敏郎パロディー版・ エビスビール・サッポロスリムス) 野毛パスポート 拳銃無頼(VJ) |
三雲いおり+高篠雅也 | (和太鼓とのコラボレーション)応援団 | |
武井純子 | (ヴォーカル)「恋のハレルヤ」「悲しき口笛」「星の小径」 | |
金原亭馬治 | 落語 | |
VJコミックカット(映像) 金原亭馬治(司会) |
笑点ネタ | |
高篠雅也 | 太鼓演奏 | |
VJコミックカット | 「スーパーマリオ」 | |
(休 憩) 5分 | ||
元気いいぞう | 元気いいぞう歌謡ショー | |
ふくろこうじ | コント | |
捨てられヨロ市 | カラオケヴォーカル | |
VJコミックカット | 「ニューシネマパラダイス」パロディー | |
和田奈月 | 和妻 | |
フィナーレ | 全員 | 「かもめの水兵」 |
終演 22時30分 |
7月8日かもめ座の公演を終えて、「波の上」で打ち上げをした翌日早朝成田に出向き、そこから次の仕事にとりかかり、カバレットの余韻にひたる間もなく、夏のサーカスシーズンを迎えてしまった。そしてすでにあれからほぼ一ヶ月。早いものである。
7月9日東京新聞横浜版で、「『かもめ座』客の笑顔再び」と題された記事が、写真入りで大きく掲載されたり、いろいろ感想が寄せられたり、早稲田の学生の何人かがレポートでとりあげたりと、今回も反応はあった。いくつか紹介できるものは、またこの欄で紹介していきたいと思っているが、その前に2回目の公演を終えての、自分なりの感想・反省などを書き留めておきたい。
まずなによりも、いままでさまよいながら、カバレットにふさわしい場所を探していた我々にとって、やっと見つけた最高の空間「かもめ座」の取り壊しがほぼ決定してしまったことが残念でしかたがない。当日かもめ座の荒木社長からこの話しを聞いてしまい、かなりテンションがさがったことは否めない。出演者たちと、今度は12月ぐらいに一週間ぐらいカバレットシリーズでやろうなんて、意気があがっていたのだ。荒木さんにもずいぶん気に入ってもらい、いつでも空いていたら貸すよって言われていたし、野毛の人たちも面白がって、少しずつ協力体制もととのってきていた。ステージももう少し広くすれば、他のジャンルのものもできるだろうし、しばらくはここを拠点にカバレットを続ける、その中で方向性がまた見えてくるだろう、そんな気がしていたのだ。
いままで閉館して2年間、地主さんとの間で話が進まなかったのが、ここに来て、地主さんも、このままではいかんということもあったのだろうが、急に話が煮詰まってきたとのこと、次の借り主が決まれば、かもめ座の取り壊しもすぐに始まるだろう。願わくば、もう一度かもめ座を看取るかたちで、もう一度カバレットができればと思っている。
いつまでも恨み言を書きつらねていってもしかたがないのだが、かもめ座という場を失ってしまうことの衝撃はそれだけ大きかった。今回の公演を終えての反省も、次があれば張り合いもあるし、真剣になるのだが・・・。やはりカバレットはさまよいながら、続けていく定めにあるのかもしれない。それを踏まえて、また次なる旅に向けて、いくつか反省点を・・・。
カバチッタの二回目がそうだったが、一回目がいいと、どうしてもいろいろ織り込みたくなり、詰め込みすぎになってしまった。やはり3時間はやはり長かった。構成に関しては、前回同様そんなぎちぎちにならず、ゆるく考えたつもりだったが、やはり出演者が多くなると、起承転結も考えながらのものになった。三雲君とも話したのだが、見る方がもっと出たり入ったりしてくれるような感じで、ゆるく見て欲しかったのだが、これだけ詰め込むと、それもお客さんの立場からいうと、それは無理なことだったかもしれない。昔の映画館によくいたアイスクリーム売り(余談だが、学生の頃深夜映画館で、自分もこの売り子をやっていたことがある)のように、売り子が公演中も歩いて廻るなんてことをしても良かったかもしれない。
今回の目玉のひとつは、歌ものだったが、それぞれいい個性を見せてくれたと思う。武井純子の昭和歌謡は、パンチ力といい声量といい、多くの観客の気持ちをつかんだ。元気いいぞうも、かもめ座にすっかりなじんでいた、彼はやはりこういうところがぴったり。ひとりヨロ昆撫こと捨てられヨロ市も、タプ江と一緒だったキネマ倶楽部の公演とはまたすっかり様変わりしたステージを見せてくれた。
かもめ座にふさわしいカバレットということで、どうしてもブラック系のネタ、そして濃い系の芸人さん中心になったのだが、この路線はかもめ座という場を失っても、つづけていきたい。
今度のカバレットは、かもめ座とはまるで正反対の極にある、六本木ヒルズでの「カバレットアリーナ」。野外での公演、野毛の路地裏のつぶれた映画館からいきなり明るいところにとび出しての公演になる。しかも今回は1時間というショートバージョン。これはこれでまたエンターテイメントとして、カバレットのちがう面を打ち出せればと思っている。しかしかもめ座で、つかみかけたこのアンダーグランド風カバレットの雰囲気、テーストを大事にしていきたいと思っている。そしてなによりももう一度カバレットをかもめ座でやりたいと…。
ひとつ上のカテゴリーへ | カバレット・シネマinかもめ座 カバレット・チッタ制作ノート |