早稲田大学『ロシア芸術の現在2』のご案内 2014
早稲田大学での授業「ロシア芸術の現在2」のご案内です。「サーカス学」をテーマに、サーカスを多面的に見ていきたいと思っています。
内容に変更がある場合もありますので、ご了承ください。
「ロシア芸術の現在2」 | |
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テーマ:サーカス学入門 早稲田大学Webシラバス |
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講義日 | 2013年9月30日・10月7・14・21日(火) 全4回 |
時 間 | 2時限(10:40~12:10) |
教 室 | 早稲田大学戸山キャンパス 33-2号館324教室(予定) ※教室は変更の可能性があります。ご注意ください。 アクセス案内とキャンパス内案内図 |
講義内容(予定)
第一回(9月30日)ヴィソツキイとエンギバロフ
初回ですので、最初に私が提唱している「サーカス学」についての簡単な解説をします。そのあとに綱渡りという詩を書いた詩人ヴィソツキイと60年代に活躍した天才的なクラウン、エンギバロフを結びつけたものはなにか。エンギバロフのクラウンニングについて、彼の実際の映像を見てもらいながらみていきます。
昨年モスクワで上演されたサーカス「ヴィソツキイ」の映像の一部も見てもらいます。
第二回(10月7日)ロシア・アヴァンギャルドとサーカス
メイエルホリドとマヤコフスキイの「ミテスリア・ブッフ」、セルゲイ・ラドロフの民衆喜劇座やフェックスのサーカス演劇、エイゼンシュタインのアトラクションのモンタージュなどを通じて、20年代にダイナミックに展開されたアヴァンギャルドとサーカスの共同作業を見ていきます。さらにはアヴァンギャルドが後退を余儀なくされた30年代サーカスがひとつの拠り所になっていたことを、マヤコフスキイやロドチェンコを中心に見ていきます。
ラザレンコの映像やエイゼンシュタインの「賢人」の中の挿入フィルムなども見てもらいます。
第三回(10月14日)熊の神話学
ロシアのサーカスと言えば熊のサーカス。1958年ボリショイサーカスが初来日したときの映像を見てもらいながら、いかに熊の曲芸が人気を集めたかをみていきます。この熊のサーカスのルーツとなった放浪芸人スコモローフについて、さらに時代をさかのぼって紀元前の時代、熊と人間がいかに近しい関係にあったかなども、映像や図版を通じてみていきます。
第四回(10月21日)ジャグリングの美学
世界のショービジネスの世界で、いま日本のジャグリングが注目されています。さらにジャグリングだけでなく、新しいパフォーマンスをつくる動きも活発になっています。ゲストにジャグラーの目黒陽介さんと「ながめくらし」のメンバーを招いて、12月に公演する彼が演出・振付したパフォーマンス「誰でもない/終わりをみながら」の話や、いままで公演してきた映像を見てもらいながら、舞踏やアクロバットとしてのジャグリングの可能性を体感してもらいます。