アートタイムズ No.6
「サーカス学」誕生
「サーカス」という切り口から見えてくる新しい世界、新しい幕末――
★ご好評につき完売いたしました!
「サーカス学」というのがあってもいいのではとずっと思っていた。サーカスを論ずる人は多いが、どちらかというとエピソード扱い、刺身のツマみたいにしてきた。「サーカス学」ではあくまでもサーカスをメインとしてこだわり、学問として深く掘り下げていく。「学」なんだからそれは当然のことなのだが、「サーカス学」は、ただ掘り下げるだけでなく、サーカスがそうであるように、どんどん越境し、隣接するジャンルをつなぎ合わせ、広がっていくこと、これが一番大事だと思う。サーカスをテーマにとりあげることにより、専門分野からどんどん外れていく、でもそこでコラボレーションを重ねることにより、新たな世界の視点を発見する、それが「サーカス学」の真髄となるのではないだろうか―――
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目 次
「サーカス学」誕生 2
リズリー「先生」小伝
〔前編〕 舞台デビュー以前のリチャード・カーライル ジョン・コヴァック 4
〔後編〕 舞台デビュー以後のリチャード・カーライル 三原文 9
リズリー「先生」略年譜 26
リズリー技(アクト)の生みの親、幕末の横浜で日本初の海外サーカス興行、さらに日本人芸人を引き連れてアメリカ・ヨーロッパなど各国で大当たりをとったプロフェッサー・リズリーことリチャード・カーライルの波乱万丈の生涯を『日本人登場』(松柏社、2008年)の三原文がアメリカの研究者ジョン・コヴァックとともに書き下ろす。
ニコライ・フォレッゲル ――サーカスに魅せられたロシア・アヴァンギャルド演劇 永重法子 30
1920年代のロシアアヴァンギャルドの芸術家たちはサーカスに憧れ、さまざまな試みが繰り広げられた。
演出家ニコライ・フォレッゲルが目指したサーカス演劇とは何だったのか。
韓国におけるサーカスと女性 林史樹 37
韓国サーカスに1年間裏方として住み込んでフィールドワークをした林史樹が、サーカスという特殊な社会における女性の役割を分析する。
サーカスと映画 グロテスクな祝祭 ――フェリーニとブラウニング 高崎俊夫 42
サーカスを取り上げた映画のなかでも、サーカスのもつ見世物性、いかがわしさ、猥雑さといった側面を取り上げたフェデリコ・フェリーニ、トッド・ブラウニング、ロバート・アルトマン・・・といった監督たち。
数々の映画本を世に送り出している編集の達人、高崎俊夫が紹介する。
ロシア放浪 ――追跡・ヤマダサーカス 大島幹雄 45
大島幹雄が20年以上追い続けている「ロシアに渡ったサーカス芸人」。このテーマにひとつの区切りをつけるべく、ハラキリでロシアに一大センセーションを巻き起こした謎のサーカス団、ヤマダサーカスを追う。
サーカスの本棚 サーカスに関連する文献資料集 51
大島幹雄の蔵書からサーカスに関連する文献264冊を紹介。単行本、図録、雑誌特集など。
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コラム●サーカス学者列伝
その1 スチュアート・リロイ・セイヤー 三原文 25
その2 サーカスに魅せられた人々――ドイツ東部を中心に 大塚仁子 28
その3 エヴゲニイ・クズネツォフ 桑野隆 36
その4 阿久根巖――私のサーカス学事始 阿久根巖(談) 40
その5 ルドルフ・スラフスキイ 大島幹雄 44
サーカス学の東西の先達のプロフィールと業績を紹介。サーカスに注がれる彼らの熱き情熱。
グルメタイムズ・今月の一杯 ビアバー『ブーシェル』 58
桜木町から徒歩10分。50種類のハムと30種類のビールを揃えるこだわりの店、ブーシェル。
次号予告・バックナンバー
編集後記
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関連情報
★サーカスの本棚写真・完全版
※今号の「サーカスの本棚」にリストアップしていない書籍もあります
- 本棚その1
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★宣伝ポストカード
関連書籍
「アートタイムズ」10号 「サーカス学」出帆!
発行人:大島幹雄 / 編集長:永重法子 / デラシネ通信社 / 2013年 /定価800円 / 本文76P / B5判
その後の「リズリー先生」研究の目を見張る進展をはじめ、日米独露の「サーカス学」研究の最前線が集結!
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